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健康診断

健康診断(健診)の重要性

健康診断(健診)とは、自覚症状がない段階で病気の兆候を発見し、早期治療や予防に役立てるための検査です。会社や自治体が定期的に実施するものや、個人で医療機関を受診するものがあります。主に、生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)やがん、心疾患のリスクを評価するために行われます。

定期的な健康診断を疎かにすると、病気の発見が遅れ、深刻なリスクを招く可能性があります。高血圧や糖尿病などの病気は自覚症状がないまま進行し、気づいたときには脳卒中や心筋梗塞を引き起こすこともあります。また、放置すると突然の体調悪化や急死のリスクが高まり、生活の質が低下するだけでなく、家族にも介護の負担がかかる恐れがあります。定期的な健康診断を受けることで、病気の早期発見・治療が可能となり、健康を守ることができますので、積極的に受けるようにしましょう。

健康診断の種類

健康診断には、目的や対象によってさまざまな種類があります。

  1. 定期健康診断(企業・職場で実施)
    労働安全衛生法に基づき、企業が従業員に対して義務付けられている健康診断です。雇入時の健康診断(雇用時健診)と、年1回の定期健診があります。
  2. 生活習慣病健診(特定健康診査・特定保健指導)
    メタボリックシンドロームの予防を目的とし、40歳以上の被保険者(健康保険加入者)を対象に実施されます。内臓脂肪型肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症のリスクをチェックします。 特定健康診査はこちらへ
  3. がん検診
    自治体や企業で実施されるがん検診には、以下の種類があります。
    • 胃がん検診(バリウム検査、胃カメラ)
    • 大腸がん検診(便潜血検査、大腸カメラ)
    • 肺がん検診(胸部X線、喀痰細胞診)
    • 乳がん検診(マンモグラフィー、超音波)
    • 子宮頸がん検診(細胞診)

など

当院で実施しているがん検診はこちらへ

健康診断を受けるメリット

健康診断を定期的に受けることで、自覚症状がないまま進行する病気を早期に発見し、適切な治療や予防ができるようになります。特に生活習慣病やがんは、初期段階では症状が出にくいため、放置すると深刻な健康リスクにつながります。

  1. 生活習慣病の早期発見・予防
    血圧、血糖値、コレステロール値などの測定を通じて、高血圧、糖尿病、脂質異常症(高コレステロール血症)などの生活習慣病のリスクを把握できます。これらの疾患は自覚症状がないまま進行することが多いため、早期発見が重要です。
  2. がんの早期発見
    健康診断の一部として行われるがん検診では、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんなどの発見につながることがあります。がんは早期に治療を始めれば治癒率が高まるため、定期的な検診が有効です。
  3. 動脈硬化や心疾患・脳血管疾患のリスク管理
    血液検査や心電図検査などを通じて、動脈硬化の進行具合や狭心症、心筋梗塞、脳卒中のリスクを把握できます。特に、家族歴がある人や不整脈を感じる人は、早めに受診することで重篤な疾患を未然に防げる可能性があります。
  4. 肝臓・腎臓の異常を発見
    健康診断の血液検査では、肝臓(AST・ALT・γ-GTP)や腎臓(クレアチニン・尿素窒素)の状態を確認できます。肝臓や腎臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、異常が出ても症状が現れにくいため、定期的な検査が重要です。
  5. 健康意識の向上と生活習慣の見直し
    健康診断の結果を受けて、食事の改善、運動習慣の見直し、禁煙・節酒の動機づけになることも大きなメリットです。健康診断は「現状を知る」だけでなく、「今後の健康を守るための行動を考える」機会にもなります。

「健康に問題がないから大丈夫」と思っている人ほど、定期的な健康診断が大切です。健康診断を受けることで生活習慣を見直すきっかけにもなり、長期的な健康維持につながります。定期的な検診を受けることで、自分自身の健康を守り、大切な家族や周囲の人々にも安心を提供できるでしょう。

当院で実施している健診

  • 法定健診
  • 仙台市特定健診
  • 仙台市基礎健診
  • 仙台市骨粗しょう症健診
  • 仙台市前立腺がん健診
  • 仙台市乳がん検診

法定健診(労安法健診)

労働安全衛生法に基づき、企業に実施が義務付けられている健康診断(職場健診/雇用時健診/定期健診)です。

法定健診(労安法健診)の目的は、まず労働者の健康状態を正確に把握し、病気を早期に発見することです。これにより、治療の遅れを防ぎ、健康リスクを最小限に抑えることができます。さらに、労働環境が健康に与える影響を評価し、必要に応じて適切な対策を講じることで、職場全体の安全性を向上させる役割も果たします。また、過労や生活習慣病を予防し、労働者が安心して働ける環境を維持することも重要です。定期的な健康診断を実施することで、働く人の健康を守り、快適で生産的な職場づくりにつなげることができます。定期的な健康診断により、働く人の健康を守り、快適な職場づくりにつなげることが重要です。

料金表

仙台市特定健診

特定健康診査(特定健診)は、メタボリックシンドロームの予防と早期発見を目的とした健康診断で、40歳から74歳の医療保険加入者を対象に実施されます。特に、高血圧・糖尿病・脂質異常症などの生活習慣病のリスクを評価し、必要に応じて生活改善指導(特定保健指導)を行います。

仙台市では、国民健康保険に加入している40歳から74歳の方を対象に、無料で特定健康診査を実施しています。受診券は毎年5月下旬頃に郵送され、6月から9月および1月に市内の登録医療機関で受診が可能です。予約を行い、受診券と保険証を持参することで、検査を受けることができます。検査項目には、身体測定、血圧測定、血液検査(脂質・血糖・肝機能など)、尿検査、心電図検査、眼底検査などが含まれます。

特定保健指導について

検査結果により、メタボリックシンドロームのリスクが高いと判断された場合、特定保健指導が実施されます。これは、生活習慣の改善を支援するためのプログラムで、「動機づけ支援」や「積極的支援」などの方法で専門家が継続的にサポートします。

受診方法

受診には、5月下旬頃に送付される受診券が必要です。登録医療機関を選んで予約し、受診券と健康保険証を持参して検査を受けます。当院は登録医療機関に認定されておりますので、ぜひご予約ください。

検査結果は受診から約3週間後に通知され、必要に応じて追加の健康指導が行われます。

問い合わせ先

仙台市の特定健診についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。定期的に特定健診を受けることで、健康を維持し、生活習慣病の予防につなげることが大切です。

仙台市基礎健診

基礎健診は、40歳未満の仙台市民も対象とした健康診査で、特定健診の年齢に達していない人でも生活習慣病の予防を目的に受診できます。 検査内容は、特定健診とほぼ同じく、身体測定・血圧測定・血液検査・尿検査などが行われ、生活習慣病のリスクを評価します。

仙台市基礎健診の対象者

  • 35歳~39歳の方
  • 75歳以上の方
  • 65歳~74歳で障害のため後期高齢者医療制度加入の方
  • 35歳以上の生活保護受給の方
  • 35歳以上の中国残留邦人等に対する支援給付受給の方

当院は登録医療機関に認定されておりますので、ぜひご予約ください。

実施期間

7月~9月、1月

自己負担金

対象者 仙台市国保加入者以外 仙台市国保加入者
35歳~39歳の方 3,580円 2,110円

問い合わせ先

仙台市の基礎健診についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。

仙台市骨粗しょう症健診

骨粗しょう症は、骨の密度や質が低下して骨折のリスクが高まる疾患です。特に閉経後の女性は、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により骨量が急激に低下するため、定期的な検査による早期発見が重要です。

仙台市の骨粗しょう症健診は、骨密度が低下しやすい年代の女性を対象に行われ、X線による骨密度測定が実施されます。特に40歳・50歳・60歳の女性は、1,500円の自己負担で受診でき、対象者によっては無料となる場合もあります。健診結果を基に、必要に応じた生活習慣の改善や治療が推奨されるため、早めの受診をおすすめします。

詳細は、仙台市の公式サイトにて確認し、事前に申し込み・予約を行ってください。当院は指定の医療機関として認定されておりますので、ぜひ相談ください。

  • 対象者:40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳の女性
  • 検査方法:X線装置
  • 費用:1,500円(条件により無料)
  • 実施期間:9月~10月
  • 申し込み:受診券の事前取得が必要(電子申請可)

※受診方法は仙台市のホームページをご確認ください。

問い合わせ先

仙台市の骨粗しょう症健診についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。

仙台市前立腺がん健診

前立腺がんは高齢の男性に多いがんで、特に50歳以上の男性に発症しやすくなります。初期の段階では自覚症状がほとんどないため、定期的な検診による早期発見が非常に重要です。仙台市では、市民の健康管理の一環として50歳以上の男性を対象に前立腺がん健診を実施しています。

前前立腺がん健診は、PSA血液検査を行い、前立腺がんのリスクを評価するものです。PSA値が基準を超えた場合、追加の検査が必要になります。

  • 対象者:50歳以上の男性
  • 検査方法:PSA血液検査
  • 費用:1,000円(条件により無料)
  • 実施期間:9月~10月
  • 精密検査が必要な場合:MRI・生検を実施
  • 申し込み:受診券の事前取得が必要(電子申請可)

※受診方法は仙台市のホームページをご確認ください。

問い合わせ先

仙台市の前立腺がん健診についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。

仙台市乳がん検診

乳がん検診は、乳がんを早期に発見し、適切な治療につなげることを目的とした検診です。乳がんは日本人女性に最も多く発生するがんのひとつであり、特に40代後半から50代にかけて発症リスクが高まるとされています。

乳がんは、早期の段階ではほとんど自覚症状がないため、検診による早期発見がとても重要です。早期に発見できれば、治療の選択肢が広がり、乳房温存療法(手術で乳房を残す治療)が可能になる可能性が高まるほか、死亡率を低下させる効果があることが科学的に証明されています。

仙台市の乳がん検診(令和6年度改訂版)

仙台市では、年齢に応じて以下の乳がん検診を実施しています。

対象年齢 検査内容 自己負担金(仙台市国保加入者) 自己負担金(その他)
30~39歳 問診+超音波検査 2,000円 2,000円
40~64歳 問診+視診+触診+マンモグラフィ 無料 1,400円
65歳以上 問診+マンモグラフィ(視診・触診なし) 無料 500円
  • 40歳以上のマンモグラフィ検診は2年に1回実施します。
  • 65歳以上は視診・触診が不要になり、受診の負担が軽減されました。
  • 市民税非課税世帯・生活保護受給者は無料です。

※受診方法は仙台市のホームページをご確認ください。

問い合わせ先

仙台市の前立腺がん健診についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。

風疹抗体検査

風疹は風疹ウイルスによる感染症で、「三日ばしか」とも呼ばれます。主に以下の症状が現れます。

  • 発熱(微熱~38℃程度)
  • 発疹(赤い小さな発疹が全身に広がる)
  • リンパ節の腫れ(耳の後ろや首のリンパ節が腫れる)

通常は軽症で済むことが多いですが、妊娠初期の女性が感染すると、胎児に「先天性風疹症候群(CRS)」を引き起こすリスクがあるため、特に注意が必要です。

風疹はワクチン接種で予防可能な感染症です。特に、妊娠を希望する女性やその家族は、風疹抗体検査を受け、必要に応じてワクチン接種を行うことが推奨されます。

風疹抗体検査は、体内に風疹ウイルスへの免疫(抗体)があるかを調べる血液検査です。この検査により、過去の感染やワクチン接種の有無を確認し、免疫が不十分な場合はワクチン接種を行うことで感染を予防できます。

仙台市では、対象者に無料で風疹抗体検査を実施しています。抗体が不十分な場合はワクチン接種が推奨されます。風疹の流行を防ぐためにも、事前に抗体検査を受け、必要に応じてワクチンを接種しましょう。

問い合わせ先

仙台市の風疹抗体検査についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。

肝炎ウイルス検査

肝炎とは、肝臓に炎症が起こる病気で、原因にはウイルス感染、アルコール、多量の薬剤摂取などがあります。特に、B型肝炎・C型肝炎はウイルス感染によって発症し、自覚症状がないまま進行することが多いとされています。

肝炎ウイルス検査は、B型肝炎ウイルス(HBV)やC型肝炎ウイルス(HCV)への感染の有無を調べる血液検査です。肝炎は、放置すると慢性肝炎、肝硬変、肝がんへと進行する可能性があるため、早期発見と適切な治療が重要です。

仙台市では、過去に肝炎ウイルス検査を受けたことがない方、または受けたかどうかわからない方を対象として、無料で検査を実施しています。 ※ただし、検査結果が陽性の場合は保険診療となり、自己負担額が発生します。

問い合わせ先

仙台市の風疹抗体検査についての詳細は、仙台市総合コールセンター(022-398-4894)または各区の保健福祉センターで確認できます。